お知らせ
〈活動報告〉Pietro Vecchiゼミ「中南米の学校建築展」開催
窓にガラスがなく、トタン屋根のグアテマラ農村部の校舎。にぎやかな大都市ブエノスアイレスの騒音から守られた中庭付きの高校。スラム街の子どもたちが安全に遊べるNGO教室。
愛知淑徳大学で建築を学んでいるヴェッキ・ゼミの3、4年生は、2025年11月1~2日の淑楓祭で、このような私たちの日常から遠く離れた中南米にある「無名」の学校建築について調べ、展示を行いました。
私たちは大学を「誰かのために何ができるか学ぶ場所」だと考えています。その「誰か」を身近な人だけでなく、私たちとは全く違う状況を生きている人に広げることで、それらの人々と分かりあいたいと考え、今回の展示を企画しました。特に今回は、「教育の普遍的な権利」という視点から考えていくことにしました。
「中南米の学校建築展」において、本学の学生たちはエルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコ、アルゼンチン、ブラジルの学校教員、NGOボランティア、研究者などにヒアリングとアンケート調査を行い、教育問題と学校建築との関連性について分析、考察しました。その成果を地図、研究パネル、模型などにまとめ、長久手キャンパスの8号棟の教室をカラフルで多様な展示スペースにアレンジしました。
またこの研究を通して、具体的に中南米の教育向上につながる活動をしたいという思いも生まれ、展示と同じ空間で、本学の学生と教職員が寄付してくださった服、雑貨、本などを販売し、NGOオリーブ・ジャパンを支援するチャリティバザーと、革細工体験を実施しました。
学外の方も数多く来訪していただき、その数からもこの活動が成功を収めたと言えますが、何よりも大学生たちが地球の反対側にいる人々に思いを馳せ、自分たちの才能を活かせたことに本当の成功があったと思います。
ヴェッキ・ピエトロ
